和紙の原料[那須楮]を煮熱する時に使う[灰]は草木灰。手間を惜しまず、楮の繊維を最大に生かす作業にこだわり、驚きの強さと耐久性をもつ奉書を作り続ける岩野家の仕事。

奉書《白》《濃藍》撮影:田中秀和(株式会社シード)

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草木灰 越前生漉奉書《濃藍》

特徴

上記の奉書を、藍で染めます。濃紺にするには約15回にわたり染めます。そのため岩野さんの紙のように強くないと、途中でバラけてしまいます。

染め上がった奉書を再度岩野さんが「漉き返し」する。
このような深みのある色は、藍で染め、漉き返し作業により、でてくる色味です。漉き直しにより、均等に藍がいきわたり、経年と共に味わい深く褪せてきます。

和紙の原料 那須楮
楮を煮熟する時に使用する灰 草木灰
サイズ 約90cm×60cm
価格 一枚/¥30,000(税抜き)
用途例 版画用紙・床の間などのポイントとして使用する壁紙・襖紙・印画紙・公用書紙・巻物・日本刀の巻紙 他

小川耕太郎∞百合子社では、試作中ですが、「薄藍色の奉書」も検討しています。 「白」「濃藍」「薄藍」の3色を揃えることによって、様々な用途にお応えできると考えております。 自然が創りだした繊細で深い色を、現代の暮らしの中でお楽しみください。

草木灰 越前生漉奉書 使用例 ドア作家 幾何学堂

観音開きのドア左:草木灰 越前生漉奉書《濃藍》
観音開きのドア右:草木灰 越前生漉奉書《 白 》

明りとりの部分左 草木灰 越前生漉奉書《濃藍》

明りとりの部分右 草木灰 越前生漉奉書《白》

驚くほど強度をもつ和紙なので、ドアの明りとりとして採用しました。写真は、小杉放菴記念日光美術館にて個展を開催した時に写したものですので、 明り取りとしての効果がわかりづらいかと思います。

奉書を通した自然光は、気品あふれる光に変わり、ドアを設置した玄関まわりの空間までも演出してくれます。 照明効果としてもとても優れた素材です。季節により光の質は移り変わりますから、このような繊細な素材は、日本独自の情緒感や美意識を育むことかと思います。

色褪せ具合

経年により、陽のあたる箇所の藍色に褪せがでてきます。時を経るほどに、藍の色味に柔らかさが増し、室内空間に趣きを与えてくれます。

■桂離宮の「松琴亭」に
いってきました。